2006.6月の記事

06 30 2006

「国家の品格」

写真:トレーニング本タイトルは、今日お話しする内容ではなく、数学者の藤原正彦氏が書かれた「国家の品格」
という本の内容が面白く、また、現在の日本のゴルフ界にも通じていると感じたので、今回のタイトルにさせていただきました。

もうすでにこの本を読まれた人はみえると思いますが、書かれていることの1つに、「論理」だけで説明することには限界がある、何故人を殺してはいけないのか、「論理」だけでは説明できない、すなわち、物事には、理由があってやってはいけないことと、理由なんかないけど、やってはいけないことがある、つまり人を殺すことは、「やってはいけないこと」ただそれだけなのだ、ということです。ホントその通りです。

今のゴルフ事情を見ても、やたらと「論理」的な説明が多すぎるような気がします。今から25年以上も前に、写真にあるようなスポーツ科学の本を読み出し、今までコソコソとやってきましたが、勉強の初めのころは、本当に「論理」的でした。ただいつも私が注意していたのは、一流選手の言動です。長く一流の座にいた選手の言動には、多くのヒントが隠されていて、物事の本質をつかむためには、本で得る知識とは比べものにならないものがあります。

一流選手の言葉の中でよくみられるものの1つに、「感触」「感覚」があります。「論理的」な言葉でなく、「感覚的」な言葉をよく口にします。お客さんとスウィング論を話していると、インパクトの瞬間に「手を返す」とか「右手を伸ばす」、または「クラブヘッドをストレートに出す」、そうやってボールをコントロールしている、と話す人がいます。

インパクトの瞬間に、何かをすることは現実的に不可能なのですが、それをわかってもらうために、次のような実験をしてもらいます。実際にボールを打ってもらいながら、クラブがトップオブスウィングの位置に来たら、大きな声で「トップ」と言い、そしてインパクトの瞬間に「ヒット」と大きな声で言ってもらいます。「トップ」は、だいたいトップオブスウィングの辺りで言えますが、「ヒット」はフィニッシュの辺りでしか言えません。神経の伝達にも、ある程度の時間がかかるし、私たちが思っているよりも、クラブヘッドのスピードは速いのです。この実験はすぐ出来るので、皆さんも一度試してみてください。

ボールは、「論理的」に打つのではなく、「感覚的」に打った方がうまくいくと思いますが。

No,0075

06 20 2006

クラブ測定

写真:クラブ測定器写真は、ゴルフショップなどにおいてあるクラブ測定器で、ロフト角、ライ角、フェースプログレッションなどが測れます。

シャフト交換の相談に来られるお客様の中で、「ボールの弾道が高すぎるので、シャフトを代えたら何とかなるだろうか?」というものが結構ありますが、そのお客様のドライバーを見せてもらうと、たいていの場合、表示ロフトより実際のロフトがかなり多いことがよくあります。

実際にあった例で説明しますと、日本の大手メーカーのクラブで、そのクラブはよく売れているものですが、表示ロフトは8.5度、実際に測定したロフトは10度を少し超えていました。スウィングを拝見したら、なかなかのハードヒッターで、ボールは上がり過ぎるだろうと感じました。このケースの場合、シャフトを変えても、極端に弾道が低くなることは期待できません(ただし、スチールシャフトに変えて、シャフトの長さを短くすれば、弾道がかなり低くなります)。アメリカの大手メーカーのクラブでも、このようなことはよくあります。

今から10年以上前であれば、表示ロフトと、実際のロフトにかなり隔たりがあっても、しょうがないところはありました。チタンの製造方法が色々研究され、どうしたら精度を上げ、またローコストで出来るのが、いろんな方法を試みたときです。チタンの製造技術がかなり進歩した現在で、なぜ表示ロフトと、リアルロフトにかなりの差が出るのでしょうか。

大手メーカーであれば、契約しているプロに支払うお金、広告宣伝費など、多額の経費がかかるのでしょう。また、メーカー同士の競争も激しいため、製造コストを少しでも下げる必要から、少しでも安く出来る方法、また、少しでも安く出来る場所を探すのは当然ですので、今のような状況は、ある程度今後とも続くと思います。出来るのであれば、購入する際に、クラブを測定してもらうと、間違いのないクラブが手に入ると思います。

No,0074

06 10 2006

低反発ドライバー

写真:ドライバーのヘッド2008年1月1日から、高反発ドライバーがルール上使用できなくなります。もちろん、全くのプライベートラウンドでは関係ありませんが、ルール違反のクラブを使っているというのは、決して気分のいいものではありません。弊社のクラブを、プロが試合で使いたいと言っているので、試合で使えるようにしなくてはいけないのですが、どういう手続きが必要かといえば、ゴルフの総本山といわれる、イギリスのR&Aという所にクラブヘッドを送り、そこで検査してもらって、OKならR&Aのホームページにリストアップされて、晴れて弊社の製品が試合で使ってもよいことになるわけです。写真は、昨日発送したNS(監)という製品で、7月中に発売する予定です。

R&Aへのクラブの提出は、日本ゴルフ協会を通じても出来ますが、余分にお金がかかりますので、直接提出したわけですが、今回驚いた(または勉強した)ことは、ソールに書かれているロフト角のことです。写真のクラブヘッドのソールに書かれているものは、上から順にアマチュアリズムのマーク、名前、NS(監)、1、赤い文字で「ルール適合」と英語で書かれている文字、およびLoft 10以上です。このクラブのロフトのバリエーションは、9度、10度、11度ですが、今回R&Aに送るのは、10度のみなので、低反発として認定されるのは「10度」だけなのです。9度と、11度を低反発クラブとしてリストアップさせるためには、両方のヘッドも送らなくてはならないのです。

今回は、1日でも早くR&Aに送りたかってので、中国からとりあえず1個でいいから、早く送ってもらったのが悪い結果となりました。今までのように、自由にクラブが出来なくなり、本当にわずらわしい限りです。

以前にもここに書きましたが、プロもアマもクラブに関して同じルールで規制するのはあまり感心しません。年齢を重ね、飛距離が落ちて、以前は2オン出来たホールが、2オンできなくなる、これはさびしいことだと思います。そういう人は、驚異的に飛ぶドライバーと、異常に飛ぶボールでプレーすればいいのではないでしょうか。プロの試合や、オープン競技には、クラブやボールに厳しい規制を設け、飛ばないボールと飛ばないドライバーで競技すれば、コース改造に多額のお金をかける必要もなくなります。皆さんは、どう思われますか?

No,0073