2007.5月の記事

05 20 2007

コーチング***後編

写真:スイング(雑誌より)前回に続いて、コーチングについて話を進めてみましょう。今回は、写真をよく見てもらうために、いつもより大きくしました。

写真は、ニック・ファルド選手ですが、中央の写真に注目してください。トップオブスウィングからダウンスウィングへ移る瞬間ですが、腰の位置が左過ぎるのです。ですから、向かって右の、インパクトの少し前の写真でも、腰の位置が左過ぎの状態になっています(ただのアマチュアが、プロゴルファーのスウィングについて、えらそうな事を言うなと思われる人も多いと思いますが、人間が力を出す仕組みが少しわかると、こういうことも平気で人前で話せるようになります)。この写真は、1997年に発売された雑誌に載っていたものです。

ニック・ファルド選手の、マスターズでの戦績を見ると、1989年、1990年、1996年に優勝しています。ニック・ファルド選手の活躍とほぼ同時ぐらいに、ティーチングプロとして、レッド・ベターの名前が、マスコミに登場してきたように記憶しています。1997年の時は、レッド・ベターがファルド選手のコーチをしておりました。これだけ、マスターズを制した選手のコーチですから、沢山記事も載っていましたので、私もよく覚えています。

タイガー・ウッズがプロに転向したのは、1996年の夏でした。ウッズが登場する前のアメリカのツアーでは、飛距離を押さえて、安定したスウィングを目指すのが主流でした。レッド・ベターが言っていたのは、下半身の動きを抑えて、上半身の動きでスウィングする、というものですが、ジャック・ニクラウスは、スウィングに関するものの90%以上は、下半身である、ということを言っています。

両者のスウィングに対する考え方は、正反対といえます。私はもちろんニクラウスの意見に賛成ですが、意識的に上半身を回すと、ファルドのようになるのです。回転する椅子があれば、そこに座って実験してみてください。バックスウィングで肩を回せば、両膝は反対方向(目標方向)に動きますから。

No,0103

05 04 2007

コーチング***前編

写真:般若心経数年前、般若心経の本を読み始めましたが、内容が難しかったのと、何か他に面白い本を読み始めたのかどうか記憶にありませんが、途中で読むのをやめてしまいましたが、最近また「般若心経」を読み出しました。

ただ、前回「般若心経」を読んでいたとき、非常に勉強になったことがありました。それは、2人の人がある1つの物を見ても、同じものなのに、2人には違って見えるということです。

たとえば、1台の車を見たとします。もし、新しいタイヤを買おうとしている人であれば、タイヤの印象が強く残るかもしれません。その車がトヨタ社製であれば、トヨタの車が好きな人であれば、輝いて見えるでしょうが、ホンダ社製の車が好きな人にすれば、特別良い印象は残らないでしょう。同じものを見ても、人によって違うものに見える、この教えは、私自身の考え方に大きな影響を与えてくれました。

ゴルフ雑誌のスウィングの分解写真をみても、見る人によってみんな違って見えるのです。右ひざが動かないように注意している人は、写真を見るときは、そこに目が行ってしまうでしょう。フォロースルーで、腕を伸ばす練習をしている人は、やはりそこに目が行くはずです。

カメラやビデオと違って人には心があるので、既成概念などがものの見方を変えてしまうのでしょう。人に意思を伝えたり、技術を教える時は、このことを十分に理解していないと、大きな誤解が生じます。意思を伝える、技術を教える、この時、多くは言葉で伝えようとします。同じ言葉を聞いても、人によって違って聞こえるものでしょう。これは、さっきの物を見るときと同じです。

ボールの打ち方を教えるということは、非常に感覚的なことを、言葉に表すわけですので、伝わっている部分と、伝わっていない部分のどちらが多いかといえば、後者の方が圧倒的に多いと思います。以前の私は、言ったことはよく伝わっていると思って、ゴルフスウィングの話をしていましたが、今はそう思っておりません。教える人と、教わる人は、遠くに離れていて、何回も話し合ううちに、徐々に近づいていくものだと思っています。全くの初心者なら、2人の距離はそう遠くはないでしょうが、何年もゴルフをやってきた人とは、凄く離れているという認識で、ゴルフの話を始めています。

****次回に続きます。

No,0102