2008.3月の記事

03 26 2008

不動裕理選手

dscn0307.JPG3月14日(金)から16日(日)にかけて、宮崎県の 青島ゴルフ倶楽部で行われたアコーディアゴルフレディースで、不動裕理選手が逆転優勝しましたが、ゴルフファンの人ならすでにご存知のことでしょう。2日目が終わった後、「とても明日は優勝を争えるようなショットをしていない。」とコメントしていましたが、結果は7バーディー、ノーボギーのラウンドで、プレーオフに持ち込んでの優勝でした。彼女は、本当のプロの中のプロです。

私が始めて不動選手を見たのは、平成8年のことです。以前にもこのコーナーで書きましたが、プロの森口祐子さんが弊社のクラブでトーナメントに出ていましたので、もっと多くの女子プロにアマチュアリズムを使ってもらうために、1年で22試合のトーナメント会場に出かけました。そして、トーナメントコースの練習場で、夕方1人だけでもくもくとボールを打っていたのが不動選手でした。その時、彼女と同じぐらい練習する選手は、1人もいませんでした。

彼女の練習量は、郡を抜いていましたが、練習における1球のボールを打つ真剣さも他を寄せ付けないものでした(上達するためには凄く大事なことです)。そして、その時は、アイアンショットで大きくフィニッシュを取らないうち方をしていたのが印象的でした。

先日のトーナメントに話を戻すと、「こんなショットではとても優勝争いに加われない」とコメントしながら、翌日(最終日)素晴らしいプレーで逆転する、何故バーディーを量産するショットが打てたのでしょうか?不動選手は、相手に油断を生ませるためにコメントするような選手ではないと思うので、そのコメントは本心だったでしょう。本当のところは不動選手に聞かなければわかりませんが、彼女は最終日にナイスショットを打ち続けて勝ったのではない、と私は考えています。

自分のショットの不完全さをよく理解したうえで、今出そうな致命的なミスショットを避けるショットを打ち続け、それが「運」よくピンの近くによって、パットが入ったということなのでしょう。もう少し具体的に説明します。私の例で言えば、ピンの左に大きなバンカーがあり、距離は7番アイアンとしましょう。ある程度練習のしている時であれば、バンカーには絶対入らないように打てるのですが、少しバンカーを気にしすぎて右にプッシュ気味のショットを打ち、ピン右手前8mにオンしました。仮に、このショットを見ていた人が、まだ100を切れない人であれば、私のショットはナイスショットに見えるかもしれませんが、私にとっては、致命的なミスショットではないにしても、ナイスショットではありません。

不動選手は、抜群の練習量と、ゴルフというゲームの本質を深く理解しており、我々アマチュアから見ればナイスショット見えるショットも、彼女からすれば致命的なミスをしない「安全」に打ったショットの連続だったかもしれません。彼女は、そういうレベルでコースで戦っていると、私には感じられます。さすがです。

03 12 2008

スポーツの感動

dscn0304.JPGこの3月8日と、9日は非常に注目すべきテレビ番組がありましたので、大変楽しみにしていました。1つは、内藤大助選手のボクシング世界タイトルマッチと、高橋尚子選手が走る名古屋国際女子マラソンです。

最初に、内藤選手のタイトルマッチについてです。前回のタイトルマッチは、亀田選手が相手でしたが、亀田選手の反則行為に対して、内藤選手の爽やかな大人の対応で一躍人気者となり、テレビに登場する機会が増え、どんな風に練習してタイトルマッチに望むのかを注目していました。

試合開始前、両選手がリングに上がった時、挑戦者であるポンサクレック選手の気負いのない、穏やかな表情を見たとき、内藤選手の負けを予感しました。ポンサクレック選手は内藤選手に負けるまで、17回もタイトルを防衛しており、落ち着いた雰囲気に底知れぬ強さを感じたからです。試合が始まると、内藤選手はどちらかといえば変則スタイルで、相手のポンサクレック選手は無駄のない動きから、スピードのあるパンチを繰り出す正統派です。序盤から中盤まで試合を見ていても、内藤選手の勝利は期待しずらいように見えました。

しかし、終盤の11回、12回を見ていた時、内藤選手の動きが全く衰えず、それには本当に驚きました。 この試合のために、相当ハードなトレーニングしたのでしょう。自分を見失ってない内藤選手は「本物」でした。

高橋尚子選手は、僕の大好きなアスリートの一人です。特に走っている時の表情が好きで、勝利に向かって走るとかではなく、僕なんかでは分からない「大きなもの」に向かって挑んでいるように感じます。今回も、圧倒的な走りを見せて優勝してほしいと思っていましたが、スタートラインに立ったときの表情を見て「おやっ」と思いました。今までの高橋尚子選手の顔と少し違っており、いつも以上に緊張しているのかなと思っていましたが、まさかレースの序盤で遅れるなんて信じられませんでした。

うつむき加減で走る高橋尚子選手を見たのは、初めてであったし、とても完走は出来ないのではと思っていました。しかし、さすがに高橋尚子選手で、最後まで走りぬきましたし、見事なまでの惨敗というか、負けっぷりのよさが彼女の「スター性」を表しているような気がしました。スポーツには、必ず「勝ち」と「負け」がつきますが、どちらも感動的な試合でした。ご両人とも、本当にお疲れ様でした。