04 12 2009
モデルチェンジ
私たちが、ものを買う動機として、大きく分けると2つあります。1つは、そのものが必要で買う、または、その物に使用価値などを認めて買う、ということと、2つ目は「自分の心を躍らされて」、本当は凄くほしいものではないのに、思わず買ってしまう、という場合があります。
「心躍らされて」は、有名なプロが使っているクラブだから使ってみよう、憧れのプロが着ているウェアだから、そのウェアが着れば、そのプロに少しでも近づける、そういった心理状態のことでしょう。 売るほうの側からすれば、消費者の「心躍らせる」ことは、売り上げアップにつながる大事な戦略と言えます。
もう1つの「心躍らせる」ものとして、「モデルチェンジ」があります。ゴルフクラブに限らず、自動車なんかでもモデルチェンジするよと言われると、気になって雑誌を見たり、インターネットで検索したりします。前のモデルを陳腐化させる、昔からずっーと行われている販売戦力です。
ゴルフ業界を見ても、頻繁にモデルチェンジするメーカーとそうではないメーカーがあります。頻繁にモデルチェンジするメーカーの製品の特徴の1つとして、消費者から見て、モデルチェンジしたことがはっきり分かるということです。それが、色であったり、ネジの位置であったり、もちろん形であったりします。
私は以前から、モデルチェンジを頻繁に行えば、よい製品は出来にくいのでは、と考えています。メーカーに所属していて、開発に関わる人間の数は、短期的には大きな変動はないはずですから、開発にかけれる時間の上限は限りがあります。限られた時間のなかで、色であるとか、デザインなど、機能と関係ないものの開発にかけた時間だけ、単純な引き算ですが、「機能の開発」にかける時間が少なくなるように感じます。
以前、自動車メーカーのホンダ「フィット」のことで、前作がよい物であれば、モデルチェンジしても大きな変更がないものが、正統であるというようなことを書きましたが、ゴルフクラブに限らず、すべての製品に通じることでしょう。今、一番人気のあるドライバーは、ダンロップのゼクシオでしょうが、2年に1度のモデルチェンジで、この数年きています。アメリカのピン(ping)も、大体2年でモデルチェンジしています。
私たちのようなゴルフクラブを売る立場からすると、頻繁にモデルチェンジされるメーカーのクラブは、あまり売りたくないのが本音です。数ヶ月前に買って頂いたお客様が、新製品が出たのを知った時、「そんなことなら、もう少し待てばよかった」といわれるのが、こちらとしては一番つらいのです。数ヶ月前にクラブを売ったとき、こちらも次の新製品がいつ出るのか、メーカーから全く知らされていないのです。
色んな販売戦略がありますが、機能重視の製品を作るメーカーの商品を扱うのが、私どもにとって「安全」であり「安心」な仕事が出来るようです。
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